お客様を偲ぶアクリル画

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サロンでスウェーデン発祥のタッチケアを始めたきっかけは、叔父や父の終末期の体験からです。 痛み止めなどが効きにくくなった最も辛い時期にタッチケアは薬にはできない「心地良い時間のシェア」をさせてくれました。

昨年大切なお客様からご自宅でのタッチケアのご予約をいただきました。ベッドサイドに座らせていただき80分間の手と足のタッチケア。時折ウトウトされながら、目が開くと「あぁ、気持ちいい。」と。

秒速5cmのゆっくりとした動きのようにM様との時間は静かにそしてゆったりと流れていきました。暖かい陽射しが差し込むお部屋で施術中だけお部屋の空気が和らいだようなそんな不思議な時間でした。

その3日後M様はご自身の個展終了にあわせたかの様に73歳の人生の幕を下ろされました。

そして、約1年後のOne Year Memorial Solo Exhibition 。

他の方が来られる前に静かに作品の中に入りたいと願いつつArt shop & gallery Marさんへ。

その日もあの日を思い出すような快晴でした。全ての作品の中から私が最も心惹かれたのは、私が普段手に取らないやさしい色使いの小さな作品。春のような陽射しだなぁと思いながら一緒に過ごしたあの空間を思い起こさせるものでした。それは病気との戦いの中にある小さなオアシスのような時でした。

あの日隣の部屋から覗いておられたご子息のRさんは後日私が購入した作品を知って、「正にこの絵のような時間が流れていました。」と仰ってくださいました。

無タイトルの作品でしたが、Rさんと「あの時」と名付けました。

この作品を見るたびに「あの時」を思い出し、この絵のようなあたたかで豊かな時間を提供していきます。

サロンの玄関に飾っています。

ご来店とともにやさしい時間が流れますように。